【裁判報告】2014.7.8第四回口頭弁論がありました
7月8日、さつきのファミサポ裁判・第四回口頭弁論がありました。
”菜っ葉の日”はあっという間にやってきました。
1月に始まった裁判も四回目とはいえ、裁判期日の前はいつも緊張し、重苦しい気分になってしまいます。
回数を重ねるごとに双方の主張も深まっていくので、きっと、慣れることはないのだろうと思います。
今回も、ご家庭やお仕事の都合をつけて暑い中駆けつけてくださった皆様のおかげで
後方の傍聴席はほぼ埋まり、
前方では前回と同じ大きな円卓を、裁判官や原告・被告の総勢12名がぐるっと囲む形で行われました。
今回は、主に被告側が主張する(準備書面を提出する)場になっていましたが
私たち原告からも準備書面を用意し、うつぶせ寝による窒息の機序について、証拠論文とともに提出しました。
被告援助会員からは、前回私たちが求めた事故当日の預かり状況についての説明が提出されました。
事故当初、数回行われた聞き取り(不十分のまま打ち切られましたが)での話と照らし合わせると
疑問に感じられるところもありますが、それも含めて今後精査していくことになります。
被告八尾市社会福祉協議会からは、主に
「研修などセンターの業務はきちんとやっていたんだ」、という旨の主張がありました。
中でも驚いたのは、証拠として提出された書類の中に、
「SIDSに関する資料を提供していた」ことを証明するもの(=うつ伏せは避けるよう指導していた、との主張?)として、
何らかの資料(おそらく書籍や雑誌)のコピー10ページ分、が提出されたことでした。
あるページに”乳幼児突然死症候群(SIDS)-うつぶせ寝”というタイトルの小さなコラム欄があり
(コピーが見にくく、タイトルは手書きでなぞられてありました)
その中のわずか2行に、「うつぶせ寝にすると仰向けで寝かせるより発症リスクが3倍も高いことが明らかになっている」
との記述がある、というものです。
資料そのものや記述の内容はさておき、私たちが驚いたのは、そもそも別の理由からです。
事故当初、まだ援助会員や八尾市、市社協との話し合い・聞き取りが行われていたころ
私たちは、市と社協に対し
「援助会員養成講座で配布された、研修などの資料の写しをすべて」開示するように求めていました。
そして、「これがすべて」と当時渡された資料一式の中に、今回出された資料は入っていなかったのです。
他にも、うつぶせ寝の危険性について触れられた資料は、一切入っていませんでした。
一体どういうことなのか・・・
私たちには、ただ「うつ伏せの危険性には触れていたのだ」、と何としても主張したい、ようにしか映りません。
しかし、当時なかったものが裁判になって突如出てくる、というのは全くおかしな話です。
もはや、どういうつもりなのか、私たちにはわかりません。
その他にも、存在するはずのない書類が提出されており、
また、書面には事実と矛盾する主張がいくつもされていました。
これらについても、今後徹底的に反論を加えていくことになります。
被告八尾市からは、「ウイルス原因説」の補強(私たちの反論に対する反論)がありました。
こちらについても今後さらに双方の主張と審理が深められていくことになります。
今回も、裁判所の方々からは事前に提出された双方の書面を精読された上で、
進行の上で重要な質問や、要望が複数出されました。
裁判所から積極的に質問いただけることは、私たちにとって大変有難く、心強いことです。
今回は書類の確認や直接のやりとりの時間がいつもより長く、約20分で期日が終了しました。
次回は9月12日(金)10:30~ ※午前になりました 大阪地方裁判所412号法廷 です。
次回は私たち原告から、今回被告から提出された釈明・主張への反論(当日の状況・事業内容・原因論!)と
さつきがうつぶせ寝にされたことによって心肺停止に陥ったのだ、という詳しい主張を行う番です。
前回は被告3者で口をそろえて、心肺停止の原因を「ウイルスだ」としていましたが
今回の書面で、被告援助会員と被告社協は私たちの反論についてはほぼスルーし(そこは被告八尾市に任せ)、
「それより、そもそも窒息だって証明できるものなら、してみなさいよ!」
という形をとってきました。
悔しい限りですが、もともと民事裁判は原告側に立証責任がある、というのは、
おかしい現実(保育事故のような、密室での件ではとくに)ながらも重々承知のことでしたので
頑張りどころと捉え(ずっとそうなのですが^^;)、じっくり取り組みたいと思います。
それにしても
厚生労働省の交付金を受け、自治体が運営している「公の事業」であるファミサポで
娘の事故のようなことが起こったとき、
このような対応・事態にまでなってしまうことがある、という”現実”。
やはり、ファミリー・サポート制度そのものについて、このままでいい、とは思えません。
制度の抱える問題についても、引き続き考えていかなければ、と強く思います。
今回も、裁判から終了後の報告会まで、長時間お付き合いくださった皆様、
期日の前に応援メールやメッセージ、ツイートをくださった皆様、
本当にありがとうございます。私たちだけでは、とうてい頑張れていないと思います。
今後ともよろしくお願い致します。
”菜っ葉の日”はあっという間にやってきました。
1月に始まった裁判も四回目とはいえ、裁判期日の前はいつも緊張し、重苦しい気分になってしまいます。
回数を重ねるごとに双方の主張も深まっていくので、きっと、慣れることはないのだろうと思います。
今回も、ご家庭やお仕事の都合をつけて暑い中駆けつけてくださった皆様のおかげで
後方の傍聴席はほぼ埋まり、
前方では前回と同じ大きな円卓を、裁判官や原告・被告の総勢12名がぐるっと囲む形で行われました。
今回は、主に被告側が主張する(準備書面を提出する)場になっていましたが
私たち原告からも準備書面を用意し、うつぶせ寝による窒息の機序について、証拠論文とともに提出しました。
被告援助会員からは、前回私たちが求めた事故当日の預かり状況についての説明が提出されました。
事故当初、数回行われた聞き取り(不十分のまま打ち切られましたが)での話と照らし合わせると
疑問に感じられるところもありますが、それも含めて今後精査していくことになります。
被告八尾市社会福祉協議会からは、主に
「研修などセンターの業務はきちんとやっていたんだ」、という旨の主張がありました。
中でも驚いたのは、証拠として提出された書類の中に、
「SIDSに関する資料を提供していた」ことを証明するもの(=うつ伏せは避けるよう指導していた、との主張?)として、
何らかの資料(おそらく書籍や雑誌)のコピー10ページ分、が提出されたことでした。
あるページに”乳幼児突然死症候群(SIDS)-うつぶせ寝”というタイトルの小さなコラム欄があり
(コピーが見にくく、タイトルは手書きでなぞられてありました)
その中のわずか2行に、「うつぶせ寝にすると仰向けで寝かせるより発症リスクが3倍も高いことが明らかになっている」
との記述がある、というものです。
資料そのものや記述の内容はさておき、私たちが驚いたのは、そもそも別の理由からです。
事故当初、まだ援助会員や八尾市、市社協との話し合い・聞き取りが行われていたころ
私たちは、市と社協に対し
「援助会員養成講座で配布された、研修などの資料の写しをすべて」開示するように求めていました。
そして、「これがすべて」と当時渡された資料一式の中に、今回出された資料は入っていなかったのです。
他にも、うつぶせ寝の危険性について触れられた資料は、一切入っていませんでした。
一体どういうことなのか・・・
私たちには、ただ「うつ伏せの危険性には触れていたのだ」、と何としても主張したい、ようにしか映りません。
しかし、当時なかったものが裁判になって突如出てくる、というのは全くおかしな話です。
もはや、どういうつもりなのか、私たちにはわかりません。
その他にも、存在するはずのない書類が提出されており、
また、書面には事実と矛盾する主張がいくつもされていました。
これらについても、今後徹底的に反論を加えていくことになります。
被告八尾市からは、「ウイルス原因説」の補強(私たちの反論に対する反論)がありました。
こちらについても今後さらに双方の主張と審理が深められていくことになります。
今回も、裁判所の方々からは事前に提出された双方の書面を精読された上で、
進行の上で重要な質問や、要望が複数出されました。
裁判所から積極的に質問いただけることは、私たちにとって大変有難く、心強いことです。
今回は書類の確認や直接のやりとりの時間がいつもより長く、約20分で期日が終了しました。
次回は9月12日(金)10:30~ ※午前になりました 大阪地方裁判所412号法廷 です。
次回は私たち原告から、今回被告から提出された釈明・主張への反論(当日の状況・事業内容・原因論!)と
さつきがうつぶせ寝にされたことによって心肺停止に陥ったのだ、という詳しい主張を行う番です。
前回は被告3者で口をそろえて、心肺停止の原因を「ウイルスだ」としていましたが
今回の書面で、被告援助会員と被告社協は私たちの反論についてはほぼスルーし(そこは被告八尾市に任せ)、
「それより、そもそも窒息だって証明できるものなら、してみなさいよ!」
という形をとってきました。
悔しい限りですが、もともと民事裁判は原告側に立証責任がある、というのは、
おかしい現実(保育事故のような、密室での件ではとくに)ながらも重々承知のことでしたので
頑張りどころと捉え(ずっとそうなのですが^^;)、じっくり取り組みたいと思います。
それにしても
厚生労働省の交付金を受け、自治体が運営している「公の事業」であるファミサポで
娘の事故のようなことが起こったとき、
このような対応・事態にまでなってしまうことがある、という”現実”。
やはり、ファミリー・サポート制度そのものについて、このままでいい、とは思えません。
制度の抱える問題についても、引き続き考えていかなければ、と強く思います。
今回も、裁判から終了後の報告会まで、長時間お付き合いくださった皆様、
期日の前に応援メールやメッセージ、ツイートをくださった皆様、
本当にありがとうございます。私たちだけでは、とうてい頑張れていないと思います。
今後ともよろしくお願い致します。
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ようこそ
Author:satsuki-moonlight
2010年11月、ファミサポを利用した1時間のあずかり中に、娘のさつきはうつぶせ寝の心肺停止状態で発見され、その後脳死状態となり、2013年10月に亡くなりました。事故と、事故以降の記録です。
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